キルトに綴る愛

How to Make an American Quilt

Jocelyn Moorhouse / Winona Ryder,Anne Bancroft,Ellen Burstyn,Jean Simmons,Kate Capshaw,Maya Angelou,Samantha Mathis,Claire Danes,Dermot Mulroney,Johnathon Schaech,Alfre Woodard / 1995

★★

いろんな意味でつらかった

 監督のジョスリン・ムーアハウスはこれがデビュー作。フェミニストなメッセージを込めた女性映画だと思っていたのだが、ちょっと混乱しているようだ。ウィットニー・オットー原作、ジェイン・アンダーソン脚本。

 ウィノナ・ライダー(『若草物語』)が田舎の祖母の家に滞在して修士論文を書いている。そこにはキルトを作るために大勢の老いた女性たちが集まってくるが、この人々がそれぞれ怖い話をするので、ウィノナ・ライダーが混乱するというストーリー。役者はオールスター・キャスト。それぞれの出番が短い贅沢な使い方である。

 まあ基本的に『若草物語』とキャストがかなり重なっているという理由で見たのだった。Bethを演じていたクレア・デインズは、ウィノナ・ライダーの大叔母アン・バンクロフトの若い頃の役で出ている。成長したAmyを演じていたサマンサ・マシスは、ダイバーのSophiaの若い頃の役で出ている。画家の妻の若い頃の役を演じるジョアンナ・ゴーイング(『リトルシティ/恋人たちの選択』『ブラック・メール/脅迫』)を含めたこの3人は魅力的。何がきつかったかというと、彼女らを含むこれらの娘たちが老いた姿が魅力的でなかったということだ。正直いってつらい。そのつらさは、Sophiaをジーン・シモンズが演じているということ(まったく気づかなかった)を知ってしまったときに100倍ぐらいに膨れ上がった。これは『夕べの星』のようなおとぎ話の老人ものではないし、ましてや『コクーン』とか、『トワイライトゾーン』のスピルバーグのエピソードのようなファンタジーでもないということはよ〜くわかるんだが、ここまで残酷な描き方をしなくてもいいんではないだろうかと思った。

 なんというか。老人たちが、それぞれに語られる過去のエピソードのコンテキストでしか評価/描写されないところに問題がある。彼女たちには、ここで語られた以外のたくさんのエピソードがあり、それらがいまの彼女たちを作り上げてきたはずなのだが、そういう風には描かれていない。そのため、映像として見えるのは、テーブルを囲んでキルトを作っている不機嫌な(また不機嫌になる十分な理由のある)老人たちのグループであり、彼女たちの背後に豊かな人生が見えてこないのだ。

 それがこの映画のメッセージなんだとしたら、恐れ入りましたと言うしかない。

2000/11/15

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