アンドリューNDR114

Bicentinnial Man

Chris Columnbus / Robin Williams,Sam Neill,Embeth Davidtz,Oliver Platt,Hallie Kate Eisenberg,Kiersten Warren / 1999

これもまた情けないSF

 クリス・コロンバス(『グッドナイト・ムーン』)監督のSF映画。クリス・コロンバスはロブ・ライナー(『ストーリー・オブ・ラブ』)と同様に、非常にやばい状態になっている。アジモフの短篇が原作。

 主人公のロボットを演じるロビン・ウィリアムズは、『フラバー』の項に書いたようにひどい映画でひどい演技ばかりをやっているが、この映画では相対的にマシだった。それはなぜかというと、映画の長い時間をロボットの姿で過ごし、彼本人の顔になってからもしばらくは顔の表情や仕草を抑えているからである(まだ十分に人間っぽくなっていないため)。しかし、この映画は皮肉なことに、ロビン・ウィリアムズがロボットの顔を持っていてもダメだということを明らかにしてしまったように思う。あのロボットの眉や口の動き方の浅薄さは、ロビン・ウィリアムズの浅薄さと同じものだ。

 ヒロインを演じるエンベス・デイヴィッツ(『相続人』『悪魔を憐れむ歌』)はとても魅力的だったが、(1) 初めて出てきたときの姿はティーン・エージャーには見えない、(2) 老いたときのメーキャップがバカバカしい、という問題を抱えていた。もちろん彼女の責任ではない。

 その他、サム・ニールが比較的にマシ。オリバー・プラット(『U.M.A.レイク・プラシッド』『サイモン・バーチ』)は安定。素顔を1シーンでしか見せられなかったキアステン・ウォーレンは今後注目。『ポーリー』の女の子ハリー・ケイト・アイゼンバーグがエンベス・デイヴィッツの幼い頃の役で出ており、強い印象を残した。

 なお、この映画は『フラバー』と同様にSFとしてなっていなかった。家庭向けに出荷されるロボットに、"Good night"という言葉が挨拶であるという情報が入っていないということがそもそも信じがたいことなのに、その設定を使ってユーモアを演出できると思っているその鈍感さ。大きなテーマである「人間とは何か」という問いへの接し方の不徹底さ。そして一番重要だと思われる、ロビン・ウィリアムズとエンベス・デイヴィッツの間の愛はいかなるものなのかということの描写の欠如。大きな問題から目を背けようとしているとしか思えない鈍感な脚本である。

DVDメモ。日本版

予告編。メイキング。

メイキングでは、クリス・コロンバスがロビン・ウィリアムズの演技を見て笑っている。これは悪い兆候である。

2000/11/21

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