アウト・オブ・タウナーズ

Out-Of-Towners,The

Sam Weisman / Steve Martin,Goldie Hawn,John Cleese / 1999

★★

これは厳しい空回り

 監督のサム・ワイズマンはTV出身の人のようで、『ファミリー・タイズ』なんかにクレジットされている。映画では『D2/マイティ・ダック』(1994)とか『ジャングル・ジョージ』(1997)。この経歴がすべてを物語っているというべきか。

 1970年のアーサー・ヒラー監督の『おかしな夫婦』"The Out-Of-Towners"のリメイク。このオリジナルの映画は、アーサー・ヒラー監督作品としても、ニール・サイモン脚本作品としても、ジャック・レモン主演作品としても、それほど出来のいい映画ではない(ただしサンディ・デニス主演作品としては良い方かも知れない)。このリメイクでは、ニューヨークにやってくるお上りさん夫婦をスティーヴ・マーティンとゴールディ・ホーンが演じている。

 この2人の共演は『ハウスシッター/結婚願望』(1992)以来。あの映画では、ゴールディ・ホーンはスティーヴ・マーティンの「娘であってもおかしくないような年齢」の女性を演じていたのだが、本作では同年代の夫婦。実際、ここ数年間のゴールディ・ホーンの顔は、度重なる整形手術の負荷に負けつつあるような気がする(あくまでも想像)。1945年生まれの54歳なんだから仕方がないとは言え、ものすごく哀しい。

 とはいえ、本作は『ファースト・ワイフ・クラブ』(1996)とか『永遠に美しく…』(1992)などの開き直り映画と比べると、ファンにとってははるかに有り難い、楽しい映画である。あの2本は、何か映画の聖域に泥足で踏み入ったというような印象を与えたものだったが、この映画のゴールディ・ホーンは、「自分の半分の歳の男」をも誘惑できるような魅力的な中年女性を演じている。おなじみのジロっと睨むような目付きは、整形手術のせいで(あくまでも想像)ちょっと怖くなっているが、まだOK。

 映画自体は、ほとんど見るべきところのない失敗作。『モンティ・パイソン』のジョン・クリーズは、60歳になったというのに女装して踊りを踊ったりしているが、あまりうまく機能していない。ゴールディ・ホーンには、引退するまでにあと何作か、まっとうな映画のまっとうなコメディエンヌとして活躍してもらいたいのだが、もう無理なのか? 中途半端に大御所になってしまったか?

2001/2/9

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