X-メン

X-Men

Bryan Singer / Hugh Jackman,Patrick Stewart,Ian McKellen,Famke Janssen,James Marsden,Halle Berry,Anna Paquin / 2000

★★

鈍い感じ

 ブライアン・シンガー監督。アメリカのコミックの映画化。

 『ミステリー・メン』でジョークの対象になっていたようなことを正面からやろうとする、ある意味で実に大胆な試みではあるけれども力及ばず。「重厚さ」が「鈍さ」を感じさせる。特にアクション・シーンは、コミックの静止画を動かすことに失敗しているという印象が強く、退屈なだけでなく苛立ちを感じた。特殊能力がカンフー・スタイルじゃないミュータントたちの「活躍」の描写に工夫がなさすぎる。またこの映画には、ファムケ・ヤンセンがPKを使えばすべての問題が解決するというような場面がいくつもある。これは、銃などの飛び道具が出てくる映画で、カンフーなどの肉体的アクションを描くのがどれほど難しいかということと同じ問題。だが、この映画のクライマックスの問題はもっと重大。天候を制御する能力を持つミュータントStormが(善玉の側に)いるんだけど、この人の能力を使って国連会議の会場に雨を降らせれば、会議は雨天順延になって悪玉の企みが瓦解するはずだ。個々人の能力の特徴と限界を、映画の中でうまく設定できていないということである。

 主人公の「ウルヴァリン」を演じるヒュー・ジャックマンは掘り出し物。彼のミュータントとしての特殊能力が映画のなかでうまく活かされていないので可哀想ではある。善玉と悪玉のそれぞれの親分を演じるパトリック・スチュワートとイアン・マッケランは、コミックを読んでいる人には説得力があるのかもしれないが、この映画だけを見ると「大したことないのにもったいをつけすぎ」だ。ファムケ・ヤンセンは見せ場なし。ローグを演じるアンナ・パキンは『ピアノ・レッスン』でデビューして『グース』に出ていた人だが、成長して可愛くなくなったということなのか、演出がまずいのか、どうにも魅力が感じられない。1982年生まれだから17〜18歳だが、不健康な老け方をしているように見える。

2001/4/3

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