4thフロアー

4th Floor,The

Josh Klausner / Juliette Lewis,William Hurt,Shelley Duvall,Austin Pendleton / 1999

ちと志が低い

 監督のジョッシュ・クラウスナーはこれがデビュー作。ポランスキーとヒッチコックからの「引用」をするサスペンス/スリラー。

 ジュリエット・ルイスが、階段から落ちて死んだ伯母の、古いアパートの一室(の賃貸権)を相続し、移り住む。すると裏窓から隣人たちの奇怪な行動が見え、アパートの住人たちや管理人の奇怪な行動に悩まされるという集合住宅/隣人もの。ポランスキーとかヒッチコックとかの引用をしていなければ、ところどころにいいセンスの映像があるなどと思ったかもしれないが、なまじ引用があるために期待の水準が高くなり、裏切られたときのショックがでかくなった。

 IMDBのユーザー・コメントに「ジュリエット・ルイスは、その演技の幅を、ホワイト・トラッシュのバカからホワイト・カラーのバカへと広げた」と書いている人がいるが、これは言い得て妙。この映画のジュリエット・ルイスは、脚本のせいもあるにしても、アパートの隣人や向かいに住んでいる変人たちとそれほど変わらないレベルに見え、「普通の人が変な環境に引っ越してきた」という感じにならないのである。その恋人を演じるウィリアム・ハートは、リーアム・ニーソンと同じような境遇になってしまったのか、数多くの出演作品に共通するパターンを無難に演じているだけ。映画にある種の雰囲気を与えるという点での貢献はするものの、リアルな人物にはまったく見えない。1階に住むおせっかい焼きのシェリー・デュヴァルとか、駆除業者のロバート・コスタンゾなどがそこそこ名演を見せるものの、映画全体が崩壊に向かうのを食い止めるのはとうてい無理だった。

2001/4/13

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