ザ・ネゴシエーター 交渉人

Deadlocked

Michael Watkins / David Caruso,Charles S. Dutton / 2000

★★★★

佳作

 監督のマイケル・W・ワトキンスはTVを活動の中心としている人のようだが、撮影監督としてのキャリアも長く、なんと『怒りの山河』(1976)とか『ラスト・ワルツ』(1978)にもクレジットされている。本作はTNT用のTVムービー。

 息子が殺人罪で裁判にかけられた親(チャールズ・ダットン)が、陪審員たちを人質にとって裁判所内に立てこもり、検事補(デヴィッド・カルーソ)に息子の無実を証明するよう要求する。最後の方でカルーソが短時間で無実の証拠を発見してしまう経緯が不満だが、ほとんどの部分は一級品と呼ぶべき映画だった。邦題は、人質をとって立てこもった黒人を白人が説得しようとするという構成が『交渉人』と似ているところから付けたのだろうけれども、本作の主人公2人は別にネゴシエーションの専門家ではない。途中で(黒人の)FBIの交渉専門家が出てくるが、ほとんど何の役割も果たさない。

 ちなみに本作のデヴィッド・カルーソとチャールズ・ダットンは、ケヴィン・スペイシーとサミュエル・L・ジャクソンよりもはるかに上等である。私はこのデヴィッド・カルーソという人の飄々としたところが大好きで、やはりTVムービーだった『ゴールド・コースト』は強く印象に残っている。ちなみにこの映画でも、彼の走り方は変だった。

 チャールズ・ダットンは『評決のとき』(1996)のサミュエル・L・ジャクソンに似た役回りだが、あの映画のジャクソンよりもずっと良い。『クッキー・フォーチュン』『ミミック』など、きっちりと仕事をこなす名優ということなんだろう。

 最初の2/3が★5つ、最後の1/3が★2つで、加重平均をとって★4つという感じ。

2001/5/9

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