エクセス・バゲッジ

Excess Baggage

Marco Brambilla / Alicia Silverstone,Benicio Del Toro,Christopher Walken / 1997

★★★★

面白い

 監督のマルコ・ブランビヤは、『デモリションマン』(1993)に続く2作目。「シュガーな気持ち」という強烈な副題が付いている。

 『デモリションマン』は、大したことはないけれども、シルヴェスター・スタローン主演のコメディ・タッチの映画としては良く出来ている方で(ひどいものは本当にひどいから)、『スピード』で人気を得る前のサンドラ・ブロックがとぼけた味を出していて面白かった。本作では、「真面目な人間が、妙な状況に投げ込まれておかしい」というスタローン的な役柄をベニチオ・デル・トロが担当している。

 車泥棒のベニチオ・デル・トロが高級車を盗んだところ、トランクの中から粘着テープで縛られ、手錠をかけられたアリシア・シルヴァーストーンが出てくる。そして気の強い彼女にさんざん振り回されるという、『普通じゃない』に少し似ているストーリー。途中からアリシア・シルヴァーストーンの「おじさん」役のクリストファー・ウォーケンが絡んで、話が込み入ってくる。

 この映画、公開当時の批評家の評価は惨澹たるものだったらしく、IMDBでも4.6点という低い点がついているが、悪くない。というよりも、かなり良い映画である。アリシア・シルヴァーストーンがらみでのバッシングがあったのではないかと推測するが、たしかに後半に入って心が揺れ動くような場面では力不足という感があるにしても、全体としては過不足がない。『普通じゃない』のキャメロン・ディアズが(ユアン・マクレガーもそうだったが)やりすぎだったことを考えると、このていどでいいのではないかと思う。

 ベニチオ・デル・トロが非常にいい。発音がはっきりしないところも含めて、スタローンのコメディ俳優の部分を濃縮し、大物感を除去したような感じで、彼の表情と身振りを見ているだけで笑ってしまうような名場面がいくつもある。『デモリションマン』と合わせて、このマルコ・ブランビヤという人にはヨーロッパ大陸的なコメディの感覚があるようだ。次回作の予定はないようだが、今後に注目しようと思う。

2001/5/23

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