デンジャラス・ビューティー

Miss Congeniality

Donald Petrie / Sandra Bullock,Michael Caine,Benjamin Bratt,Candice Bergen,William Shatner,Heather Burns / 2000

★★★

けっこういい

 ドナルド・ペトリ監督作品(『ミスティック・ピザ』『ブラボー火星人2000』)。野暮なFBIエージェントのサンドラ・ブロックが、潜入捜査のためにミス・コンテストに出場するというコメディ。サンドラ・ブロック本人が製作に関与している。

 最近のサンドラ・ブロックの主演映画としてはかなりマシな方だった。『28DAYS(デイズ)』『恋は嵐のように』『微笑みをもう一度』などの救いようのないダメ映画と比べると、いちおうまともに見られる映画になっている。ただ改めて、自分がハリウッド女優にしては不細工で不格好であるというコンプレックスを何とかしないと、この後どうしようもないんじゃないかと思ったことだった。そこの部分を魅力に感じて固定ファンがついているという事情もあるのだろうけれども、「醜くてドジだが、元気でインテリジェントな女性」という役柄を演じるサンドラ・ブロックは、『ガールファイト』のミシェル・ロドリゲスのような、ハリウッドの標準で本当に醜い女優に確実に負けるのである。この映画でも、前半の野暮ったいFBI捜査官と、マイケル・ケインの手によって変身させられたミス・コンテストの出場者の間に本質的な差はなく、どちらもサンドラ・ブロックのレパートリーの1つでしかない。

 この映画、ぜんぜんうまく使われていないけれども、脇役がかなり良い。司会役のウィリアム・シャトナーのコミカル・リリーフ、コンサルタントのマイケル・ケインの精妙な演技、アイ・キャンディーの役割を持たされているベンジャミン・ブラットはいずれも良いが、コンテストの主催者役のキャンディス・バーゲンが非常にきれいだった。フィルモグラフィーを見ると、最後に見たのはなんと1982年の『ガンジー』だ。1946年生まれだからさすがに老けているが、なんか最初からこんな顔であったかのような感覚にとらわれた(もちろんそんなはずはないんだが、54歳にして「きれいな中年女性」の役者としてデビューすることも可能、という感じがした)。ちなみに『ギリーは首ったけ』のサリー・フィールドも1946年生まれ。現時点での両者の顔付きの違いはなかなか示唆に富むものだ。たとえば、54歳のグウィネス・パルトローはキャンディス・バーゲンのように上品に老いることが予想されるけれども、レイチェル・リー・クックのファンの人はいまからそうとうな覚悟をしておかなくてはならないだろう。

 なお、DVDには音声トラックとして、サンドラ・ブロックと脚本のマーク・ローレンス(『恋は嵐のように』とか『アウト・オブ・タウナーズ』など)による音声解説と、ドナルド・ペトリによる音声解説の2つが収録されている。私はブロック/ローレンス版を聞いたのだが、サンドラ・ブロックが自分自身と映画について、どのように考えているのか(そしてそれらがどうして悲惨なことになるのか)がよくわかる内容だった。

2001/11/10

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