バガー・ヴァンスの伝説

Legend of Bagger Vance,The

Robert Redford / Will Smith,Matt Damon,Charlize Theron,Bruce McGill,Joel Gretsch / 2000

★★

退屈だ

 ロバート・レッドフォード監督作品。前作の『モンタナの風に抱かれて』と違って本人が出演していないので少しはマシかと思ったが、やはりダメだった。重厚な音楽をつければ盛り上がると思っているその感性が信じられない。

 第一次世界大戦の後遺症に悩むゴルファーのマット・デイモンに、キャディーのウィル・スミスが智慧を授ける。それにしても、思慮深げな笑みを浮かべるのが黒人の役割になったのはいつからだろう。このフィールドではいまのところウーピー・ゴールドバーグが先頭を突っ走っているが、これは人種差別的であるだけでなく、映画のためにも役者のためにも良くない。台本には「ここで思慮深げな表情を浮かべる」とか書いてあるんだろうか。

 ゴルフの試合を始めるまでがもたついており、試合の中で展開するはずのドラマの基盤を構築するのに失敗している。一番の問題は、マット・デイモンが精神・肉体の両面でかなり元気そうだということだ。だから実際に試合が始まると、そこにいるのは大物たちと一緒にプレイすることになってびびっている男でしかなく、ウィル・スミスは深遠なことは言わなくても「よ〜し固くなるなよ、声だして行こう!」とでも言えば済んでしまいそうだ。2日間続く試合の経緯にはサスペンスも何もない。

 マット・デイモンの元恋人にシャーリーズ・セロン。奇麗なんだけど、それだけに添え物に見える。ブルース・マッギルが珍しく「誰かの上司」でない役をやっている。狂言廻しのジャック・レモンはこれが遺作になったらしい。ウォルター・マッソーの遺作は『電話で抱きしめて』。どちらも偉大なキャリアの幕引きとしては哀しい作品である。

2001/12/3

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