ザ・コンヴェント

Convent, The

Mike Mendez / Joanna Canton,Adrienne Barbeau / 2000

★★

ダメな映画だが

 監督のマイク・メンデスは、この前に"Killer"(1996)という作品があるようだ(未見)。本作は廃墟となった修道院を舞台に繰り広げられる、低予算のゾンビもののDead Teenager Movie。

 私はジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』は映画史に残る大傑作だと思っている。本作は、ロメロ以降のゾンビ映画の伝統を踏まえた、『スクリーム』的なメタのパロディ映画。ところで、『スクリーム』の属するスラッシャー映画と比べると、ゾンビ映画はジャンルへの自己言及的なパロディが早めに出てきたような気がする。ダン・オバノンの『バタリオン』"The Return of the Living Dead"(1985)を見たときには、「まだ早すぎるんじゃないか」と思ったものだ。まだこのジャンルは、パロディを作るほど成熟していないんじゃないか、と。

 実際、いま振り返って愕然とするのだが、上記の『ゾンビ』を除くと、ゾンビ映画の中で普通の娯楽作品として一級品であるものはほとんどないのではないだろうか。堂々と面白いものはむしろ近縁のジャンルにある。たとえば『遊星からの物体X』とか『地球最後の男』などで、もっと遡れば、インディアンに包囲される幌馬車隊を描く西部劇群に行き着きそうだ。そう考えれば、パロディが早く出てくるのも当然なのかもしれない。

 本作は、技術面では学生映画に毛が生えたていどのものでしかなく、見るべきところはほとんどない。ただしコメディとしては、脚本のレベルでも、それを映像化するレベルでもそこそこ質が高く、自分の目が信じられなくなるような奇怪なショットとシーンがいくつかある。今後に期待ということで。

 主人公の女性を演じるジョアンナ・カントンはジョン・キューザックに似ている。かっこいいおばさんは、ジョン・カーペンターの元奥さんのエイドリアン・バーボー。

2002/1/9

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