デュエット

Duets

Bruce Paltrow / Andre Braugher,Paul Giamatti,Maria Bello,Scott Speedman,Huey Lewis,Gwyneth Paltrow / 2000

★★★

もったいない

 監督のブルース・パルトローはグウィネス・パルトローの父親で、主にTV番組を手がけているようだ。

 マリア・ベロとスコット・スピードマン、アンドレ・ブラウアーとポール・ジアマッティ、ヒューイ・ルイスとグウィネス・パルトローの3組のペアが、賞金5000ドルのカラオケ大会を目指して旅をする多重路線型ロード・ムービー。1時間50分では時間が足りず、どのスレッドも描写不足となっている。脚本のレベルでは面白かったかもしれないので残念ではある。ただ、これをたとえば3時間ぐらいに延長したとしても、良い映画になっていたかどうかは疑わしい。

 ただし、アンドレ・ブラウアーとポール・ジアマッティのスレッドはけっこう見応えがある。特に後者は、中年の危機に遭遇した中流階級の白人男性を演じて、この映画にはもったいないような神業の域に入っている。ちなみにこの人は、『ドクター・ドリトル』では喋るオランウータンの飼育係を演じ、『PLANET OF THE APES/猿の惑星』では人間を取引するオランウータンの役を演じている。

 やはりこの映画にはもったいないのが、この2人がカラオケで"Try a Little Tenderness"を歌う場面。これは「カラオケ」というジャンルに限定せず、「映画の中で人が歌う場面一般」のトップの部類に入るシーンだった。ちなみに「カラオケ」のジャンルでは、『ベスト・フレンズ・ウェディング』のキャメロン・ディアズも印象深かった。マリア・ベロは単独で歌うというハンディキャップを背負っているだけでなく、選曲もコレオグラフィーも(それを言ったら脚本全体も)可哀想。ヒューイ・ルイスとグウィネス・パルトローはそんなに悪くはないのだが、脚本上の展開がまったく不十分なので、シーンをサポートするエモーションがぜんぜん生まれてこない。それでも、この2人の歌はシングルカットされてそれなりにヒットしたようだ。

 要するに、お父さんが、カラオケの好きな娘のために撮った映画ということなのかもしれない。ヒューイ・ルイスとグウィネス・パルトローは親子なのだが、その中でのグウィネス・パルトローの娘としての描き方はちょっと異様で、卑猥な感じすら受ける。

2002/3/7

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