スパイダース2

Spiders II

Sam Firstenberg / Stephanie Niznik,Greg Cromer / 2001

★★★

志は買うが

 怪作『スパイダーズ』の続篇。監督も出演者も、さらには登場するクモの設定も第1作とはぜんぜん違うのだが、プロデューサー陣が同じなので、本当に続篇として位置づけられているのだろう。監督のサム・ファーステンバーグは佳作『ブレイクダンス2/ブーガルビートでT.K.O!』(1984)の人で、あの後もタイトルを見ただけで情けなくなるようなB級映画を着実に作り続けているようだ。

 実はこの映画を見たのは、『オデッセイ2001』でちょっと気になった主演女優のステファニー・ニズニックを見たかったからである。この映画は、そういう動機を持つ者の欲求に十分に応えてくれた。クリーチャーもののパロディ映画といってよかった『スパイダーズ』だが、製作陣は続篇を作るにあたって、「女性が活躍するクリーチャー映画」という特性に着目したようだ。前作と本作の共通点は、「大きなクモが人を襲う」と「女性がクモを殺す」の2つしかないといってよい。

 ステファニー・ニズニックはグレッグ・クロマー(IMDBにはこの1本しかエントリがない)演じる夫とともに、南洋で遭難して貨物船に拾い上げられる。この貨物船で怪しげな科学者が怪しげな実験をしている。夫はすぐさま薬を注射され、映画の後半は体を動かすことすら困難になる。このため、悪者およびクモとの対決はステファニー・ニズニック一人の仕事となるのである。残念ながらクモは『アラクニッド』よりはマシという程度のものなので、クモとの戦いが面白くなるはずもないのだが、悪者たちとの戦いとその他の場面での身のこなしは、アクション女優として合格点を付けられるだろう。体にぴったりと合ったノースリーブのシャツに汗の染みができるなどの演出も悪くない。

 ただしそれ以外の点ではどうしようもないB級クリーチャー映画で、SFXの貧しさは涙が出るほどだ。船内の長い廊下は、そこに絵を置いてあることがはっきりとわかるし、巨大なクモが船の上を這い回るショットの1つは、模型の上に普通の大きさのクモを置いているようにしか見えない。クモの牙(というのかあれは)が人間の胸板を突き破るシーンでは、突き破るプロセスを特撮で作ることができないので、すでに突き破っているショットにそのままつなげる始末。もちろん脚本はそうとう馬鹿らしい。

2002/3/12

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