アタック・ナンバーハーフ

SATREE-LEX

ヨンユット・トンコントーン / チャイチャーン・ニムプーンサワット、サハーパープ・ウィーラカーミン / 2000

★★

困った

 タイ映画。主にオカマ(と表現するしかないゲイ)から構成されるバレーボールのチームが国体で優勝したという実話をベースにしたコメディ映画。

 「オカマ」という言葉は政治的に正しくない、という観念以前の地点に立っている映画である。これがこの映画の後進性を表しているのか、タイという国全体の後進性を表しているのか、あるいはこの観念そのものが西欧中心主義であり、そのままアジアに適用してはならないことを示唆しているのかが、タイの国情に詳しくない私にはまったくわからなかった。

 プロダクションは低品質で、スポーツものとしての配慮は不十分。印象としては1970年代以前の日本のプログラム・ピクチャーのたいしたことないやつが間違えて海外に出てしまったという感じで、特に注目すべきところはない。

 DVDには、本作の出演者と、題材となったチームの本物の選手たちが一堂に会したTVのバラエティー番組が収録されている。字幕なしのタイ語で内容はまったくわからないのだが、しみじみとアジア文化圏だなあと思わせる作り。配役と役作りはこれらの本物にかなり正確に対応しているようで、チームの中にストレートが1人いるとか、個々のゲイの種類(ドラッグ・クイーン、トランスヴェスタイト、トランスセクシャル、そうでないゲイなど)の配分も忠実に再現されている。映画を見ているときにはゲイの多様性を知らせるという教育的配慮かと思ったが、本当にバラエティ豊かだったようだ。

 邦題はバレーボールを扱ったTVアニメの『アタック・ナンバーワン』からの連想。アルファベット表記の原題"SATREE LEX"には、"Satree Lek"、"Sa tree lex"という表記もある。英語タイトルは"The Iron Ladies"。

 英語のリソース

2002/3/24

IMDBの該当ページへ

検索ページへ 目次へ 前へ 次へ