ホワイト・フィアー

Im Namen der Gerechtigkeit

Stefan Jager / Martin Schenkel,Mathias Gnadinger,Brigitte Beyeler / 2001

★★★

少々粗いけれども佳作

 スイスのTVムービー。監督・脚本のステファン・イェーガー("a"にウムラウト)はスイス人。使用言語はドイツ語だが、方言のために聞き取りづらい。原題の"Im Namen der Gerechtigkeit"は「正義の名において」という意味。英語タイトルの"White Fear"はIMDBにも記載されているので、日本製タイトルではないと思われる。

 スイスの田舎町のどろどろした人間関係の中で、町の有力者である父親と新米の警察官である息子の桎梏を描く田舎もの。「ホワイト・フィアー」は、幼い息子を交通事故で亡くした男が雪崩を起こして町を崩壊させるという脅しをかけるところから来ている。

 濃い人間関係を全体的にくどい演出でじっくりと描く映画で、格別優れているわけではないけれども、最後に見たスイス映画である『最後通告』と比べるとはるかにしっかりしている。ダムが崩壊するドイツのTVムービー『ダム・オブ・フラッド』と同様に、雪崩というカタストロフィックな現象を描いたショットがあるというだけの理由で、アクション/サスペンス映画として輸入して、派手なパッケージを作って売ろうという逞しい商魂。実態はATG映画のような暗い作品だ。そのおかげで中途半端なスイス映画が見られることには感謝したいが、こんな商売やっているといつか消費者が怒ると思うぞ。

2002/4/30

IMDBの該当ページへ

検索ページへ 目次へ 前へ 次へ