スパイダーマン

Spider-Man

Sam Raimi / Tobey Maguire,Willem Dafoe,Kirsten Dunst / 2002

★★★

好感は持てるものの

 サム・ライミ監督作品。同タイトルのコミックの映画化。

 トビー・マガイアがスパイダーマンで、悪役にウィレム・デフォー。ヒロインにカースティン・ダンスト。マガイアが同居している叔父を、年取ったクリフ・ロバートソンが演じていた。

 ティム・バートンの『バットマン』(1989)を皮切りに、1990年代に作られたヒーローものにはダークなものが多かったが、本作は70〜80年代の能天気なものに先祖返りしているという印象がある。製作は9.11事件よりも前に開始されており、ツインタワーのショットがカットされたとのこと。今後、「ダークで捻ったものはクールでない」ということになったとしたら、それは必ずしも9.11事件のせいだけではないということの証拠として本作を覚えておこうと思う。

 トビー・マガイアが自らの能力に気づき始めるところにいくつかのアクション・シークエンスは非常に面白い。初めて戦うところ、初めて壁をよじ登るところ、初めてジャンプするところなどは素晴らしい。しかし、これらの能力をフルに発揮し始めてからが面白くないのだ。CGIの体の動きが不自然だというのはたしかにある。それ以上に問題なのは、あれだけ縦横無尽に空を飛び回るスパイダーマンとグリーン・ゴブリンが、結局は地上で殴り合いをし、殴り合いでは決着をつけられずに機械に頼るということ。スタートレックのどの作品だったか忘れたが、宇宙空間で戦っているのに戦術が2次元というアホらしい設定と似ている。

 そういうわけで、前半が非常に好調だったのに対し、スパイダーマンとグリーン・ゴブリンが本格的に戦うようになってからの戦闘場面の作り方をまじめに考えていないせいで、全体的な印象は悪いものとなった。

 トビー・マガイアは、いったんスパイダーマンに変身したら迷いなく戦いそうな感じがして良い。カースティン・ダンストは、個人的にはそうとうマズいような気がするんだが人気があるようだ。

2002/5/23

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