YAMAKASI ヤマカシ

Yamakasi

Ariel Zeitoun / Yamakasi / 2001

★★

もったいない

 監督のアリエル・ゼトゥンはプロデューサー業の方が多いようだ。リュック・ベッソン製作。フランスのパフォーマンス集団YAMAKASIを主人公に据えたアクション映画。これはたぶん(私は見ていないのだが)予告編の方が面白いのだろうと思う。

 アクションをスタントマンではなく本人たちが演じるという制約があったせいなのか、アクションがぶつ切りで迫力が出ない。彼らの身のこなし、特に跳躍の姿勢が美しいのは間違いないんだが、跳躍は最初から最後まで1ショットで撮らないと意味がないでしょう。さらに問題なのは、この人々の最も良いアクションが、映画の冒頭10分以内に出尽くしてしまうことだ。その後は残念ながら縮小再生産。最初にビルの壁面をするすると登っていくところを見せられてしまったら、建物の屋根の上を走り回るシーンでは満足できない。完全に提示の順序を間違えている。

 私はこの手のパフォーマーの芸が好きなので、ライブだったら喜んでみるだろう。もちろんちゃんと撮ってくれるのなら、映像でも文句はないし、繰り返し見られるからむしろありがたい。しかし、この手のパフォーミング・アートをまともに撮っている映像は、ストーリー映画もドキュメンタリー映画も含めて稀といってよい。実は一番優れているのは、教則ビデオなのだ。マーシャル・アーツ、ダンス、ジャグリングなどの教則ビデオは、ユーザーに動きを理解させることを目的としているから、パフォーマーの動きをしっかりと追ってくれる。この利点は、一般に見られる照明、カメラ、編集、演技の質の低さを補ってあまりある(ことが多い)。

 本作のその他の要素については、あまり言うべきこともない。YAMAKASIのサイトには、まだほとんどコンテンツがない。

2002/6/9

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