殺人ドットコム satujin.com

Hangman

Ken Girotti / Lou Diamond Phillips,Madchen Amick,Vince Corazza / 2000

★★★

まあ普通

 監督のケン・ジロッティはTV中心の人のようだ。原題のHangmanは文字当てゲームのこと。

 ルー・ダイアモンド・フィリップス演じる刑事のいる刑事部屋に置かれたコンピュータ上にHangmanのゲームが表示され、ゲームを解くのに失敗すると、実際に人が殺されるという連続殺人が発生する。ヒロインにメッチェン・エイミック。

 邦題の「殺人ドットコム」というのはミスリーディングで、このゲームはインターネット上で行われるのではない。どのようにして行われるかというと……

 素直に解釈すると、刑事部屋にあるコンピュータにはモデムがつながっていて、それが外からのダイヤルインに自動応答するようになっている。それだけでなく、そのコンピュータは外からのリモート管理が可能なように設定されている。犯人はこれを利用して、コンピュータ上でフルスクリーンのマルチメディア・アプリケーションをリモート実行するのである。

 不思議なことに、刑事たちはそんな不法侵入が行われても、コンピュータのセキュリティを見直そうとする気配がない。ルー・ダイアモンド・フィリップスのセリフは、「昨日、コンピュータにいきなりHangmanのゲームが表示されたんだけど、失敗しちゃった」というような軽いものである。リモート実行が不可能なようにするか、モデムの自動応答機能をオフにするか、あるいは電話線を抜いたらどうかと思うのだが、刑事たちはまるで草の根BBSの管理人のように「あっ、アクセスが来たぞ!」と喜ぶのである。

 モデムの通信速度はわからないが、そのマルチメディア・アプリケーションは、BASICのPAINTコマンドで描いたようなグラフィックスと、映像と音声のリアルタイム配信というアンバランスな組み合わせのインタラクティブ・アプリケーションだ。どう見てもADSLクラスのコネクティビティである。なお犯人はラップトップを端末として使用するのだが、残念ながらモバイル通信には手が出なかったようで、通常の電話回線を使ってアクセスしてくる。そのため、刑事たちは「逆探知」ができるのである。

 とまあ、ストーリーの根幹のところにある設定がぼろぼろなので、他の要素もたかが知れている。ルー・ダイアモンド・フィリップスはそんな映画でも、渋い刑事を頑張って演じている。

2002/7/7

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