ヴィドック

Vidocq

Pitof / Gerard Depardieu,Guillaume Canet,Ines Sastre / 2001

★★★

色遣いが面白いんだけどね

 監督・脚本のピトフは、ビジュアル・エフェクト屋さんらしい。19世紀前半のフランスを舞台にした名探偵ものを、独特な映像美で現代的な物語に仕立て上げた野心的な作品である。

 ということになるんだろうけれども、なんというか、エフェクトの使い方と構図の作り方に論理的一貫性というか思想が感じられない。そういうエフェクトを思いついたから、その場面を作りましょう、という流れがあったように感じられて、いまひとつ楽しめなかった。その何といいますか、キッチュさで勝負するならば、たぶんいまでも鈴木清順の方がはるかにキッチュであり、洗練されているはずである。その他、市川昆とかの、キッチュなところをくぐり抜けて1つのスタイルを完成させた映像作家を持つ日本国の住人としては、今後も頑張ってねと言うしかないように思われた。

 名探偵ヴィドックにジェラール・ドパルデュー。重くて暑苦しい感じが良い。ギョーム・カネ演じるヴィドックのバイオグラファーがガラス窓を突き破って着地するショットは素晴らしかった。それ以外のアクションは全般的に退屈。ストーリーはアホである。

2002/9/21

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