ロック・スター

Rock Star

Stephen Herek / Mark Wahlberg,Jennifer Aniston,Jason Flemyng / 2001

★★

哀しい

 監督のスティーヴン・ヘレクは、『クリッター』(1986)がデビュー作だが、最近では『ホーリーマン』(1998)、『101』(1996)、『陽のあたる教室』(1995)など、安易な人情ものに走っている。

 マーク・ウォールバーグ主演の、「私はなぜヘビメタをやめてグランジに乗り換えたか」という映画。私がなぜグランジが好きになれないかをよく説明してくれる映画だった。まさに、この映画に描かれているような経緯でグランジが生じた、という感じがしたからなのである。谷村新司や堀内孝雄の演歌とかブルースに似たものを感じる、と言えばよいだろうか。必ずしもすべてがそうじゃないことはわかってるんだが。

 ついでにこの映画は、私がなぜ80年代ロックを好きになれなかったかも説明してくれている。ただねえ。批判精神があることは別にいいんだけれども、本作での音楽の描き方は、80年代ロックとグランジの両方に対して失礼なんじゃないだろうか。なんかどちらに対しても嘘くさくて愛が感じられない。

 DVDに収録されているインタビューを見ると、そうなったのもよくわかる。この映画の製作者や出演者たちは、本作の大半で描かれている80年代ロックをかっこいいとは感じておらず、本作をこのカルチャーを揶揄した映画として位置付けているようなのだ。まあそりゃ、あれを本気でかっこいいと思いこむのは大変だということはよくわかるんだが、それができないなら、こんな映画は作らなければいいんじゃなかろうか。

 Judas Priestを題材にしたことから訴訟沙汰になったことで知られる。映画中のバンドSteel Dragonのメンバーは、Ozzy OsbourneなどのギタリストZakk Wylde、DokkenなどのベーシストJeff Pilson、Led ZeppelinのドラマーJon Bonhamの息子Jason Bonhamと、本職のミュージシャンが演じている。

2002/9/30

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