オーシャンと十一人の仲間

Ocean's Eleven

Lewis Milestone / Frank Sinatra,Dean Martin,Sammy Davis Jr,Peter Lawford,Angie Dickinson,Richard Conte,Henry Silva / 1960

★★★

少々退屈か

 ルイス・マイルストンの晩年の作品(この次の『戦艦バウンティ』(1962)が遺作となる)。スティーヴン・ソダーバーグによるリメイク『オーシャンズ11』(2001)(未見)が作られなければ、こうしてDVDになることもなかったであろう凡作である。と言い切ってしまおう。25年振りぐらいの再見だが、ほとんど記憶に残っていなかったので初見と同じ。

 いちおうコンテキストを説明しておくと、フランク・シナトラが役者としての絶頂期を過ぎて、太った石原裕次郎のような存在になり、石原軍団みたいなのを作ってた、そういう時期のオールスター・キャストの娯楽映画である。フランク・シナトラが「ボス」のような感じで悠々と振る舞い、見せ場を他の人々に譲っているのがその雰囲気を伝えている。彼らは実生活上でも友人で、派手なパーティ暮らしをしていた。本作でおぼっちゃまを演じているピーター・ローフォードは、『ノーマ・ジーンとマリリン』で、J・F・ケネディの誕生会でマリリン・モンローを楽屋に呼びに来た人だ。

 『この胸のときめき』で、レストランに集う老人たち(とミニー・ドライヴァー)が偉大な歌手として名を挙げていた人物が、フランク・シナトラ、ディーン・マーティン、サミー・デイヴィスJrと3人出演している。シナトラ本人が歌う場面はない。

 アンジー・ディッキンソンは『リオ・ブラボー』(1959)で注目された翌年の出演作。酔っぱらいのねえちゃんの役でちょっとだけ出てくるシャーリー・マクレーンの同年の出演作は、『カンカン』、『凡ては夜に始まる』、『アパートの鍵貸します』というラインナップ。ソウル・バスによるタイトル・デザインが洒落ている。

 たまたま『鳥』と続けて60年代アメリカ映画を見たわけだが、強く印象に残ったのは、登場人物たちが男も女も屈託なく煙草を吸うことだった。まだ煙草に悪いイメージが付いておらず、「キマっている」煙草の吸い方という概念があった時代である。煙草をそのような小道具としての使えなくなったことは、映画の演技の付け方や間の取り方に大きな影響を与えたんじゃないかと思うぐらい、人々はひっきりなしに煙草を吸う。

2002/9/30

IMDBの該当ページへ

検索ページへ 目次へ 前へ 次へ