NO EXIT海上の惨劇

Deadly Voyage

John Mackenzie / Omar Epps,Joss Ackland,Andrew Divoff / 1996

★★★

政治的に正しい実話ものだが、それに寄りかかりすぎ

 HBOとBBCによる米英合作のTVムービー。監督のジョン・マッケンジーは『ジャック・ルビー』の人で、TVムービーが多いみたいだ。ダニー・グローヴァーが製作している政治的に正しい黒人映画。主役のオマー・エップスは『メジャーリーグ2』に出ており(完全に忘れたけど盗塁する男か?)、『スクリーム2』にも出ている(これも忘れたけど、カメラマンか?)。船員の親玉を演じるショーン・パートウィーは『タロス・ザ・マミー』に出ているというのだが、これまたわからない。導入部で死ぬ男か?

 ギリシャの船会社に所属する、船長を初めとして乗組員がロシア人から構成される貨物船に、ガーナから黒人が何人か密航する。乗組員らは黒人たちを海上で発見し、虐殺するが、一人だけ生き残って次の寄港地のフランスで救助される。人物の配置とか行動が不自然な、展開の弛れる映画ではあるんだが、これがなんと実話に基づく話なので文句はまったく言えない。

 それでも何とか工夫のしようはあると思うんだが、「実話に基づく政治的に正しい映画」というところに寄りかかりすぎているという感じだ。船という複雑な構造とその中での光線の具合なんてものを期待した自分が悪かった。ショーン・パートウィーを含む、ロシア人の船員たちはなかなかよいのだが、物語の焦点である、貨物区域に隠れている黒人たちの撮り方があまりにも平板なので、これは黒人映画ではなくてロシア人映画なんじゃないかという印象を受ける。これは大失敗ということでしょう。

1999/11/16

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