ビューティフル

Beautiful

Sally Field / Minnie Driver,Hallie Kate Eisenberg,Joey Lauren Adams,Kathleen Turner,Leslie Stefanson,Bridgette Wilson,Kathleen Robertson / 2000

★★★★

断固として支持

 なんと、サリー・フィールドの劇場用映画初監督作品。ミニー・ドライヴァー主演の人情コメディである。個人的に似た感じで好きなボニー・ハントが、初監督作品の『この胸のときめき』でやはり彼女を主役に据えていたこととの符合が興味深い。ただし本作はどちらかといえばミニー・ドライヴァー主導の企画であると思われる。

 幼い頃からミス・アメリカ・コンテストで勝つことがオブセッションとなっているミニー・ドライヴァーは、子供を持っているとミスの資格を失うという理由から、自分の娘ハリー・ケイト・アイゼンバーグを友人のジョーイ・ローレン・アダムスの娘と偽って育ててもらっている。勝つためには手段を選ばない嫌なやつだった彼女が、ミス・イリノイに選ばれ、全国大会に出場する過程で、その娘との交流を通して真に大切なものは家族の愛情であることを知る。うまく行っていない点が多々ある映画なのだが、私は本作を支持したい。

 ミニー・ドライヴァーは、『この胸のときめき』のようなロマンティック・コメディの主役としては少々無理があると思ったのだが、驚くなかれ、ミス・コンテストの出場者/州大会優勝者としては、それほど無理がないのである。そのエギゾチックな顔立ちを見ていると、価値観の多様性を押し進める現代のミス・コンテストではチャンスがありそうな気がしてくるのだ。全国大会の設定もこれに貢献している。出場者にはマイノリティがほどよく混ぜられており、ミニー・ドライヴァーは出場者総出演のレビューではネイティブ・アメリカンの衣装を着て踊る。そして、決勝戦に残る3人のうち、彼女以外の2人が典型的なブロンド美女であることも、彼女が勝つ可能性を最後まで残す手段としてうまく機能している。

 娘役のハリー・ケイト・アイゼンバーグは1992年生まれ。『ポーリー』(1998)、『インサイダー』(1999)、『アンドリューNDR114』(1999)の各項目でわざわざ言及していることからわかるように、これまでも短い出演時間で強い印象を残していたが、主役級の本作を見たいまは迷いなく天才子役と呼びたいと思う。特に見せ場があるというわけではないのだが、どんな場面でも鼻につく子役演技をやらず、きわめて自然に振る舞っていて清々しい。ただし、今後成長すると、シャーリー・テンプルみたいに役がなくなる可能性がある。

 ジェニファー・ティリーの控えめ版みたいなジョーイ・ローレン・アダムス(『モール・ラッツ』『チェイシング・エイミー』『ビッグ・ダディ』)は、本作ではミニー・ドライヴァーに献身する気の弱い女性を演じている。出番が少なく、見せ場もないが、安定していてよい。

 その他、意地悪なブロンドのキャスターに『将軍の娘/エリザベス・キャンベル』のレスリー・ステファンソン、腹黒いブロンドのミス・テキサスに『ウェディング・プランナー』などのブリジット・ウィルソン、気弱なブロンドのミス・テネシーにキャスリーン・ロバートソン。寄宿学校の校長にキャスリーン・ターナー。いずれもそれぞれの任務をきっちり果たしている。

 脚本のレベルではいくつかの破綻が見られる本作ではあるが、これらの女優たちを適切に配置し、その良さを確実に引き出しているため、個々のシーンを安心して見ることができる。コンテストの場面は全般に良く、決勝戦の場面にはゾクッとするような秀逸なシーンが1つある(ガラス・ケースに入るところ)。

2002/10/22

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