コックファイター

Cockfighter

Monte Hellman / Warren Oates,Richard B. Shull,Harry Dean Stanton,Ed Begley Jr,Laurie Bird,Millie Perkins / 1974

★★★★★

かっこいい

 ロジャー・コーマン製作、モンテ・ヘルマン監督、ウォーレン・オーツ主演の1974年の作品。別タイトルとして"Born to Kill"、"Gamblin' Man"、"Wild Drifter"がある。興業成績が芳しくなく、ロジャー・コーマンが後からタイトルを変えていろいろと手を加えたせいで、モンテ・ヘルマンとの仲がおかしくなったという曰くつきの映画。日本劇場未公開で、日本ではなかなか見る機会がなかったと思われる本作が、なぜかDVD化された。私はこれが初めての鑑賞。

 本作はネストール・アルメンドロスが初めて撮ったアメリカ映画だと思われる。同年には『ぼくの小さな恋人たち』があり、翌年の1975年には『アデルの恋の物語』がある。

 闘鶏に熱中する男たちの姿を描く、中年ダメ男物語。この時期のウォーレン・オーツは、前年に『デリンジャー』と『地獄の逃避行』(ついでに『おかしなおかしな大泥棒』)、同年に『ガルシアの首』、翌年に『悪魔の追跡』と、凄い映画に出ているが、本作もこれらに劣らぬ大傑作だった。

 ポーチと湖のほとりでの2つの長回しが強烈。ウォーレン・オーツは、少年のような魅力を持っている、徹底的にダメな中年男を演じて見事であるが、特にこの2つのシーンでのちょっとした体の動きが凄い。また、闘鶏場(cockpit)の中での身のこなしが堂に入っていて、本物に見える。長回しだけでなく、細かいカットをつなぐ編集も個々の構図も、押しつけがましくない上品さがあって非常にかっこよい。

 ハリー・ディーン・スタントンが、いまとそれほど変わらない顔で出てくる。ローリー・バードは、モンテ・ヘルマンの『断絶』(1971)と本作の2つの主演作を残して、1979年に自殺した。エド・ベグリーJrは、本作がキャリアの最初期にあたる。また珍しいところでミリー・パーキンスが端役で出演しているが、実はこれ以降、TV作品に数多く出ているようだ。

2002/10/26

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