トータル・フィアーズ

Sum of All Fears,The

Phil Alden Robinson / Ben Affleck,Morgan Freeman,James Cromwell,Ken Jenkins,Live Schreiber,Bruce McGill,Philip Baker Hall, / 2002

★★★

離れ業の若返り

 監督のフィル・アルデン・ロビンソンは『フィールド・オブ・ドリームス』(1989)などの人。最近では、『バンド・オブ・ブラザーズ』のエピソード1を担当していた。『バンド・オブ・ブラザーズ』はあれから続きを見ているのだが、後の方になるにつれ面白くなってくる。エピソード1は、全体から見ると、あまり出来がよくなかったのかもしれない。

 凄い邦題だけれども、トム・クランシーの"The Sum of All Fears"『恐怖の総和』の映画化である。ハリソン・フォードが歳をとりすぎて、トム・クランシー自らが主役交代を求めたとのことで、ベン・アフレックがジャック・ライアン役を務めている。しかし時代は現代を扱っているので、1994年の『今そこにある危機』ではCIA副長官になっていた彼は、本作ではルーキーのアナリストへと若返りし、妻のキャシーとはまだ結婚しておらず、リーヴ・シュレイバー演じるジョン・クラークとは本作で初めて出会ったという設定になっている。離れ業と呼ぶべきだろう。

 え〜、ベン・アフレックに主役を演じさせるぐらいなら、ハリソン・フォードに特殊メイクでルーキーを演じさせる方がまだマシである。リック・ベイカーならきっとやってくれる。あと、キャシー役のアン・アーチャーが見られないのが哀しい(本作ではブリジット・モイナハン)。

 全体的にどうでもいいような映画だが、1つだけ良い点がある。それは合衆国大統領ジェイムズ・クロムウェルとその取り巻きの配役が非常にいいということだ。国家安全保障担当補佐官のブルース・マッギル、国防長官のフィリップ・ベイカー・ホール、国務長官のロン・リフキンという顔ぶれは実に渋く、このおかげで平凡になりがちな「大統領を囲んでの議論」に見応えがでてきている。それ以外は全体的にアホだが、トム・クランシーなんだから仕方がない。それでも、やっぱりハリソン・フォードって偉かったんだなあと思った。

2002/12/27

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