アイス・エイジ

Ice Age

Carlos Saldanha,Chris Wedge / Ray Romano,John Leguizamo,Denis Leary,Goran Visnjic / 2002

★★

子供だまし

 監督のクリス・ウェッジは1998年に"Bunny"という短篇アニメーションを作っている。カルロス・サルダーニャはアニメーターや視覚効果畑の人のようだ。

 氷河期を舞台に、マンモス、ナマケモノ、サーベルタイガーの3匹の動物と人間の赤ん坊の温かい関係を描くCGIアニメーション。フォトリアリスティックな絵ではなく、全編にわたって出てくる、木の実を追いかける齧歯類の小動物の絵柄が示しているように、アメリカのスラップスティックなカートゥーンの流れを汲んだ作品である。

 『ダイナソー』と比べると、サーベルタイガーが英語を喋る分だけまだマシ。動物が言葉を喋るのに、人間が喋れないというのも興味深い設定。マンモスが、壁画に描かれたマンモス狩りの様子を見て涙するというのも、脚本上の捻りとして面白い。のだが、こうやって捻った部分をフォローせずに、単なる人情話として落とそうというのはかえって悪質かもしれない。この映画を見たお子様は、あの旅の間、サーベルタイガーのディエゴ君はいったい何を食べていたんだろうという疑問を抱くかもしれない。それに対して、付き添いの親御さんはどう答えればいいのだろうか? 『トムとジェリー』の方がまだ教育的配慮があると言える。

 話はものすごくつまらない。本作の作り手の資質と才能は、あの齧歯類の小動物を主人公にした短篇を作るのに向いているのであり(実際、悪くない)、長篇映画の全体的なバランスを取るのには向いていないようだ。ナマケモノの役のジョン・レグイザモとサーベルタイガーの役のデニス・リアリーは悪くないものの、『スチュアート・リトル2』という凄いものを見た後だけに、声優の格の違いというものを感じたのも事実。

2003/1/26

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