ニューヨークの恋人

Kate & Leopold

James Mangold / Meg Ryan,Hugh Jackman,Liev Schreiber,Breckin Meyer,Natasha Lyonne / 2001

★★★

最低限のレベルをクリアしている

 ジェームズ・マンゴールド監督作品(『17歳のカルテ』『コップランド』)。ちなみに1964年のデルバート・マン監督の『ニューヨークの恋人』の原題は"Dear Heart"、1979年のマーティン・デヴィッドソン監督『ニューヨークの恋人』の原題は"Hero at Large"、ピーター・ボグダノヴィッチ監督の1981年の『ニューヨークの恋人たち』の原題は"They All Laughed"、1990年のホイット・スティルマン監督のビデオタイトル『メトロポリタン/ニューヨークの恋人たち』の原題は"Metropolitan"、本作の原題の"Kate & Leopold"は、主役2人のキャラクターの名前である。ちなみに、IMDBで"in new york"を検索

 メグ・ライアンとヒュー・ジャックマンが主演するロマンティック・コメディ。無味乾燥な生活を送っている広告会社のキャリア・ウーマンであるメグ・ライアンが、19世紀末からタイム・トリップしてきた英国貴族のヒュー・ジャックマンと出会う。タイム・トラベルものの『タイム・マシン』のセンスのなさを嘆いたばかりだが、本作ではこの点はあまり問題にならない。ヒュー・ジャックマンがどこから来たという設定でも成り立つ話だからだ。エレベーターを発明するような科学的精神の持ち主だった彼は、現代社会に放り出されてもすぐに順応する。タイム・トリップの原因を作り出したリーヴ・シュライバーがいろいろと心配するのは徒労。要するにタイム・トリップものとしての工夫は最初から投げているのである。

 というわけで、残るのは単なるロマンティック・コメディ。ただし、本作のヒュー・ジャックマンは、他の作品(『X-メン』『恋する遺伝子』『ソードフィッシュ』)と比べて非常によく、19世紀からやってきた貴族の「高貴さ」や「上品さ」をうまく表現して映画全体を支えている。その他、前の恋人のリーヴ・シュライバーや弟役のブレッキン・メイヤー(『ラットレース』『ロード・トリップ』など)、そして秘書役のナターシャ・リオンの好演もあって、メグ・ライアンも良く見える。

 結果として、出演者全員が得をしたという感じの、後味の良い作品に仕上がった。これは大成功と言えるんじゃなかろうか。メグ・ライアンの出演作の中では最高クラスだと思う(『フレンチ・キス』(1995)には及ばない)。

 それにしても1961年生まれのメグ・ライアンはすでに40歳。本作では、食事の場面でヒュー・ジャックマンに向かって「出て行け」と手を振るところなどがマジにいやなおばさんっぽくて迫力があった。全世界の人が、「どこまでこれをやれるか」と興味津々で見守っていることがわかるだけに、本人としてもつらいだろう。

2003/1/26

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