シリーズ7/ザ・バトル・ロワイヤル

Series 7: The Contenders

Daniel Minahan / Brooke Smith,Marylouise Burke,Glenn Fitzgerald / 2001

★★

アイデアは面白いのだが

 監督のダニエル・ミナハンはこれが監督第1作。ランダムに選ばれた7人の普通の市民が互いに殺し合うところを中継するというリアリティTVのパスティーシュ。映画は最初から最後まで、テレビ番組のフォーマットを採用している。

 私はモキュメンタリーが好きなので、本作も楽しめる余地は十分にあったのだけれども、これはダメ。根本的に頭が悪いとしかいいようがない。リアリティTVが(というよりもドキュメンタリーが)面白いのは、映像の向こうにリアリティがあるからである(リアルとは何か、撮影という行為がリアリティにどのような影響を与えるのかといった高尚な話は措くとして)。ドキュメンタリーにおける「予想外の展開」の面白さは、その背後にあるリアリティを担保としている。一方、本作はそのようなリアリティを真似た、人工的な脚本をベースにしたドラマなのだが、パスティーシュ/パロディの形式を採用することによって、ドラマとしての映画作品が使える技法をあらかじめ封じていることになる。

 そのため、本作は、描かれている内容がフィクションなのでリアリティTVとして見ることは不可能であり、リアリティTVのフォーマットを使っているのでドラマ作品としては見るに堪えないという、いいところが1つもない作品になってしまっている。企画の段階から間違っている映画なのである。いったい何を考えていたのだろう。

 この作品のつまらなさが、リアリティTVの空虚さに対するメタな批判になっている、というような言い訳は許さない。だが、これを逃げ道として最初から用意しているのが明らか。

2003/4/26

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