セッション9

Session 9

Brad Anderson / David Caruso,Stephen Gevedon,Paul Guilfoyle,Peter Mullan / 2001

★★★

頑張ってはいるのだが

 監督のブラッド・アンダーソンには『ワンダーランド駅で』(1998)がある(未見)。実在の精神病院を舞台に、アスベスト除去に携わる男たちのトラブルを描いたサスペンスもの。弁護士志望の男を演じるスティーヴン・ジェヴェドンが脚本に関わっている。

 男たちの人間関係をじっくりと描く心理ドラマとして、丁寧に作られており、見応えがある。特にデヴィッド・カルーソーとピーター・ミュランは貫禄勝ち。ただ残念ながら、この要素と映画全体の話に整合性がなく、「舞台の不気味さ」と「俳優の力演」に頼りすぎた、プロットとオチの弱い作品となってしまっていた。

 DVDに収録されている未公開シーンを見ると、ストーリーの核の部分にある要素をまるごと削除していることがわかる。その要素があってもたぶん映画は良くなっていないと思うが、削除したことによって、映画のストーリー展開に大きな穴が空いてしまったことも事実。やっぱり脚本がちゃんとしていないとダメだという当たり前の教訓である。

2003/5/28

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