ママはゴースト

O'Hara's Wife

William Bartman / Edward Asner,Mariette Hartley,Jodie Foster / 1982

★★

資料的価値しかない

 1982年の作品。監督・脚本のウィリアム・バートマンはこれ1作しか作っていない人のようで、正体不明。私は今回初めて見た、劇場未公開の作品である。

 エドワード・アズナー演じる弁護士が、マリエット・ハートレイ演じる妻を亡くして気落ちするが、妻の幽霊につきまとわれてそれまでの仕事一辺倒だった生き方を改めるという幽霊もの。1940年代のハリウッド映画のようなプロットが、1980年代の時点でも古くさくて見るに堪えなかったであろう演技および演出で展開する。はっきり言って、面白くない。

 本作を見た理由はただ1つ、ジョディー・フォスターが大学生のときに出演した映画だからである。1962年生まれだから、公開当時20歳。ちなみに『ホテル・ニューハンプシャー』が1984年、『フォクシー・レディ』が1980年。主人公の父親を理解する大学生の娘を演じている。まだ顔がふっくらとしていて可愛い。

 もともと私は特にジョディー・フォスターのファンではなかったものの、『トム・ソーヤーの冒険』では可愛かったし、『タクシードライバー』では衝撃的だったし、幼児虐待映画の『ダウンタウン物語』では色気があったことは認めざるをえない。しかし、このところの彼女の作品は、弁解の余地がないほどダメなものばかりだ。この映画メモで取り上げているものでは、『パニック・ルーム』(2002)、『アンナと王様』(1999)、『コンタクト』(1997)、『ホーム・フォー・ザ・ホリデイ』(1995年。監督作品)、『ジャック・サマースビー』(1993)というラインナップだし、『ネル』(1994)は悪くなかったものの、『マーヴェリック』(1994)、『リトルマン・テイト』(1991年。監督・出演)、『羊たちの沈黙』(1990)まで遡っても光明は見えてこない。

 今後も、結局この人の最高作は14歳のときの『タクシードライバー』だったということになる可能性が高そうだ。そうならない唯一の道は、1960年代のベティ・デイヴィス路線を突き進むことである。最近作の『パニック・ルーム』を見る限り、あと少しでそっちの方に行けそうな気がする。

 というようなことを、本作を見ていて思ったのだった。なお、大根役者ばかりのこの映画のなかで、ジョディー・フォスターはたしかに抜きんでて良い。いや別に大したことじゃないんだけど、ちょっとした佇まいに、Aクラスの俳優としての貫禄がある。

2003/6/6

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