邦題考3

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配給会社が外国映画の日本公開にあたって付ける邦題にケチをつけるという企画の第3弾。

2000/10/26

『プライベート・ソルジャー』"When Trumpets Fade"
嫌な予感がするんだが、たぶん的中しているだろう。これは第二次世界大戦でのアメリカ軍とドイツ軍の戦闘を描いた戦争映画。で、『プライベート・ライアン』"Saving Private Ryan"にあやかって、こういう邦題を付けた可能性がある。しかし『プライベート・ソルジャー』はまったく意味不明。映画が始まった時点で主人公はたしかにPrivate(二等兵)だが、それ以前に『プライベート・ソルジャー』では語句として意味をなさない。原題の"When Trumpets Fade"については、DVD/ビデオのパッケージに次の語句が記されている。"Heroes are born when bullets fly, when the earth explodes, when cannons roar, when trumpets fade."。出典は不明。訳すなら、「英雄は、弾丸が飛び交い、地面が爆発し、大砲がうなり、進軍ラッパの音が消えるときに生まれる」。★

『悪魔を憐れむ歌』"Fallen"
これは妙な邦題だ。原題の"Fallen"は、第一義としては、映画に出てくる「堕天使」"fallen angel"のことを指していると思われる。この堕天使はローリング・ストーンズの"Time is on my side"という曲が大好きで、映画の中で何度も歌う。そして、エンド・ロールでは同じくストーンズの『悪魔を憐れむ歌』"Sympathy for the Devil"が流れる。これを邦題にしてしまったというわけだ。この「堕天使」は「悪魔」ではないし、sympathyを「憐れむ」とするのはやはり変。★★

『ドライビング Miss デイジー』"Driving Miss Daisy"
なぜか"Miss"だけ英語のままの邦題。『ドライビング・ミス・デイジー』だと、「運転ミスをしたデイジーさん」のように見えるがゆえの配慮なのか。もちろん「デイジーさんを乗せて車を走らせる」、「デイジーさんの運転手」という意味である。★★

『ミスティック・ピザ』"Mystic Pizza"
Mysticは、アメリカ東海岸の小さな町の地名。そこで営業しているピザ屋の名前が"Mystic Pizza"。★★★

『ノーストリングス』"No Strings Attached"
「紐付きでないこと」。後腐れのないセックス。しかし実際には物凄い紐が付いていたという話である。★

『I love ペッカー』"Pecker"
Peckerは主人公の青年の名前。たしかに皆から愛されている好青年ではあるのだが、男性器を表す俗語でもあるんで困る。★

『暗殺の瞬間』"Sista kontraktet"
スウェーデン語で「最後の契約」。英語にすれば、"The Last Contract"。この「契約」は、プロの暗殺者に対する殺人依頼のこと。★★

『バニラ・フォグ』"Simply Irresistible"
邦題は、主人公の若い女性が作る料理から煙のようなものが出ることを指しているのだと思われる。これがアメリカでのワーキング・タイトルでないのだとしたら、かなり大胆な邦題だ。ちなみに、彼女には魔法がかかっていて、作る料理がirresistibleなほど美味しいのである。★★

『ミステリー、アラスカ』"Mystery, Alaska"
これはアラスカ州ミステリーという町の名前のこと。『パリ、テキサス』"Paris, Texas"と同じく、読点が使われている。★★★

『エイミー』"Amy"
主人公の少女の名前。この邦題の問題は、これがオーストラリア(主にメルボルン)を舞台にしたオーストラリア映画であることにある。このため、少なからずの登場人物がこの名前を「アイミー」と発音している(ように聞こえる)のだ。まあ『アイミー』という邦題にできないことはわかるが。★★★

『ブロンド・イグニション』"The Assault"
B級映画なので、邦題を決める人は何も考えていない。★

『レイジング・ケイン』"Raisng Cane"
『レイジング・ブル』は"Raging Bull"だったが、こちらは"raise"、つまり、「ケインを育てる」である。主人公のジョン・リスゴーが演じる「ケイン」なる人物が、父親によって妙な育てられ方をされたことを指す。★★★

『エア・バディ2』"Air Bud: Golden Receiver"
『エア・バディ』"Air Bud"の続篇なので、こういうタイトルにせざるをえなくなった。オリジナルでは犬がバスケット・ボールをプレイしたが、この続篇ではアメリカン・フットボールをプレイする。「これはgolden retrieverならぬgolden receiverだ!」というセリフが映画の中で発せられる。★★

『親指タイタニック』"Thumbtanic"
『タイタニック』を親指の人形劇でやるというパロディ。『親指タニック』にはならないらしい。★★★

『親指ウォーズ』"Thumb Wars: The Phantom Cuticle"
『スターウォーズ』を親指の人形劇でやるというパロディ。cuticleは「あま皮」であるが、特に意味はない。また、パロディの対象となっているのは最初の『スターウォーズ』、つまりエピソードIVである。★★★

『救命士』"Bringing out the Dead"
邦題は主人公がパラメディックであることを指している。どうやら日本語には「救急救命士」という形で「救命士」という言葉が存在しているようなのだが、これはなんとも変な呼称だ。この映画の主人公は、自分が命を救えないことに絶望している。原題は、その苦悩のあまり、救急車に乗って街を巡回していると、自分が死なせてしまった者を含む死者たちが街角を歩いているのが見えてしまうことを指す。★★

『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』"The World in not Enough"
拷問椅子に縛りつけた007に向かって、「私の側につけば、あなたに世界をあげたのに」と言う悪女に対し、007は「世界では足りない」と答える。「イナフ」という文字列は、よくよく見ると奇怪である。「イナゴ」や「スナフキン」を連想する。★★

『カリートの道』"Carlito's Way"
カリートは、ニューヨークのキューバ系ドラッグ・ディーラーの大物である主人公の名前。この原題は「カリートのやり方」という意味の方が強いと思うのだが、「運命」というような意味合いの「道」のニュアンスも入っているだろう。★★★

『野獣教師2』"Substitute 2: The School's Out"
『野獣教師』"Substitute"の続篇。原題は「代用教員」、すなわち教師が何らかの理由で欠員となったときに(正編でも続篇でも、理由は死)、その代わりとして採用される臨時の教員のことである。『野獣教師』はそれなりのインパクトを持った邦題だといえよう。★★★

『夕べの星』"The Evening Star"
これは「宵の明星」のこと。映画の中で、老年期に入ったシャーリー・マクレーンとジャック・ニコルソンが、海辺で宵の明星を見る。そしてジャック・ニコルソンは、「宵の明星は最後まで明るく輝く」と言い、シャーリー・マクレーンを元気づける。実際、これはマクレーンが元気なおばあちゃんぶりを見せることが主眼の映画なので、「夕べの星」ではニュアンスがまったく伝わらないだろう。★

『ピースメーカー』"The Peacemaker"
このタイトルには重層的な意味合いが込められている。映画の中では、核テロリズムをもくろむユーゴスラヴィア人(おそらくセルビア人)が、ユーゴスラヴィア紛争に介入するアメリカやヨーロッパ諸国の人々が自らを「平和をもたらす者」すなわちpeacemakersと思っていることへの怒りを表明する。が、もちろんこれはハリウッド映画なんで、彼の発言がそのまま真であるとはされない(ただし、ハリウッド映画にしては、かなりの同情的な部類である)。★★★

『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』"Hilary and Jackie"
ジャクリーヌ・デュ・プレは多発性硬化症で死んだ有名なチェリスト。きょうだいが彼女の生前の奇行をばらした暴露本をもとにした映画で、これが「ほんとう」と言われたら、天国のジャクリーヌ・デュ・プレは激怒するんじゃないかと心配だ。邦題は、そこらへんの鈍感さを見事に再生産している。原題だけを見ると、夫の不品行に悩む合衆国ファースト・レディーたちの苦労話かと思ってしまう。★

『イン ドリームズ/殺意の森』"In Dreams"
主人公のアネット・ベニングが、夢の中で殺人鬼と交感してしまう。「殺意の森」はどうにもダサい。★★

『13F』"The Thirteenth Floor"
映画の軸となる仮想現実シミュレータが、ビルの13階に置かれている。まあそれはいいのだが、この邦題はどう読めばいいのだろう。「じゅうさんかい」か「いちさんえふ」か、「じゅうさんえふ」か。★★

『イベント・ホライゾン』"Event Horizon"
いわゆる「事象の地平線」だが、これは映画の舞台となる宇宙船の名前である。よくわからない原理によって「光よりも速い航行」が可能になった恒星間航行船の実験作第1号。★★★

『ディープ・ブルー』"Deep Blue Sea"
なぜ『ディープ・ブルー・シー』にしないのかと思うが、最後の「シー」が間抜けに見えるからだろうか。いずれにせよ、こういう中途半端な邦題がいちばんたちが悪い。★

『ノイズ』"The Astronaut's Wife"
宇宙飛行士の奥さんが、宇宙から帰ってきた夫の正体に疑念を抱いていろいろと苦労する。邦題は、ラジオから流れるノイズに聞き入るという、夫の不気味な行為のことを指しているのだと思われる。★

『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』"For Love of the Game"
オーナーから引退を迫られた中年の野球投手が、試合の途中でこのフレーズを野球のボールに書いて、引退の意思を通知する。「野球が好きだから、引退する」という意味が込められている。この"for"は重要である。★★

『GO! GO! ガジェット』"Inspector Gadget"
体がさまざまな「ガジェット」でできている刑事を主人公としたTVアニメーション・シリーズの実写版映画化。邦題の"go go gadget"は、主人公がガジェットをアクティベートするための音声コマンドである。★★

『ホーンテッド・ハウス』"Kolobos"
この映画に出てくる家は、別に幽霊屋敷ではない。単に普通のスプラッターなので、この邦題はひどい。原題はラテン語で「切り刻まれた」という意味("colobos")で、映画の中の登場人物が何度も口にするキーワード。★

『乱気流/グランド・コントロール』"Ground Control"
『乱気流/タービュランス』"Turbulence" (1997)にあやかって付けられた邦題だろうが、まったく関係のない映画。関係がないばかりか、この映画では「乱気流」自体が登場しないんである。たしかに航空機事故は起こるが、機器の故障が原因によるもの。副題の「グランド・コントロール」が示すように、これは航空管制官の物語である(もちろん『グラウンド・コントロール』にしてもらいたかったが)。★

『ベイビー・トーキング』"Baby Geniuses"
言葉を喋るようになる前の赤ん坊が、実は「宇宙の智慧」を持つ凄いやつらで、大人にはわからない言葉を使ってコミュニケートしているという話。設定は1989年の『ベイビー・トーク』のパクリで、それにあやかって付けた邦題だが、文法的に意味不明。★

『フラバー』"Flubber"
映画の中でうっかり者の科学者が発明した緑色の物質に、それが"flying rubber"みたいだということから付けられた名前。ちなみに、この映画は『うっかり博士の大発明/フラバァ』"The Absent-Minded Professor"のリメイクだが、その原題は「研究に没頭し、世事を顧みない科学者」を指す言葉としてよく使われる。★★★

『シビル・アクション』"A Civil Action"
これは「民事訴訟」一般のこと。この映画に出てくるような集団訴訟を指す言葉は"class action"だが、1990年に『訴訟』"Class Action"という映画がマイケル・アプテッドによって作られている(この映画のメアリー・エリザベス・マストランニオは良い)。★★★

『GODZILLA ゴジラ』"Godzilla"
これも素直に読むと「ごじらごじら」である。もしかしたら「ごっずじっら ごじら」と読ませたいのかもしれない。映画の中では、最初にゴジラに襲われた日本の漁船の船員が「ゴジラ」という日本語的な発音でこの名前を発するが、その知識を持たないTVレポーターがこれを「ごっどじっら」と発音し、それを見ていた知識人が「バカな奴め、あれはごっずじっらと発音するのだ」というセリフを発する場面がある。★★★

『ジャージー・デビル・プロジェクト』"The Last Broadcast"
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』と似た設定であるということから、こういう邦題でビデオ化されたが、実はこっちの方がずっと優秀な映画である。この「最後の放送」は、「ジャージーの悪魔」を探しに森に分け入った4人のクルーが、ケーブルTVとインターネット放送のために行ったライブ放送のことを指している。★

『マンハッタン花物語』"Bed of Roses"
物語がマンハッタンで登場し、主人公のクリスチャン・スレーターは花屋を経営している。メアリー・スチュワート・マスターソンを口説くために、特殊で高価なバラを次々と送りつけるというストーカーっぽい行動に出るのだが、なぜかそれがうまく行く。★★

『奇蹟の降る空/NIGHT WORLD』"Nightworld: Riddler's Moon"
"Nightworld"はTVシリーズの名称。"Riddler's Moon"のriddlerは、ネイティブ・アメリカンの占い師のことで、月が異常な位置に現われ、その土地の作物が育たなくなるという大昔の異常現象が、現代に蘇ったというストーリーである。『奇蹟の降る空』という邦題はネタバレでよくない。★★

『カーラの結婚宣言』"The Other Sister"
この映画の一家には3人の娘がいて、一番下の娘が知的障害者である。ジュリエット・ルイス演じるこの知的障害者が「カーラ」であり、"The Other Sister"なのだが、このタイトルは、彼女が障害者専用の寄宿制学校に預けられていて、「家族の除け者」だったことを指しているのだと思われる。ただし、彼女は映画の冒頭で帰宅し、それ以降はむしろ家を出て独立している2人の姉の方が"other sisters"という感じになる。『カーラの結婚宣言』というタイトルは、発音しやすくて悪くはないのだが、カーラが結婚するというネタバレである。★★

『シックス・センス』"The Sixth Sense"
「第六感」。日本語タイトルからは、"Six Senses"と区別ができない。ちなみに、この映画の主人公の少年は、明らかに第六感ではなく、視覚と聴覚を使って死者と交信しているので、このタイトルは不適切である。★★★

『フライド・グリーン・トマト』"Fried Green Tomatoes"
主人公たちが営業しているレストランのお勧め料理。アメリカ南部の料理で、「グリーン・トマト揚げ」である。映画の中での扱いを見ると、現代のアメリカでもあまり一般的な料理ではなさそうな家庭料理で、おそらく「味噌煮込みうどん」とか「きりたんぽ」以上に地方色が強い。★★★

『この森で、天使はバスを降りた』"The Spitfire Grill"
原題は、メイン州の寂れた田舎町で営業しているレストランの名前。ここに「バスを降りた天使」が働きに来る。こういうタイプの邦題がむりに付けられている映画は、出来が悪いことが少なくないが、この映画も例外ではない。たぶん配給業者の自信のなさが露呈しているということなんだろう。ちなみにバスを降りたのは別に「天使」じゃない。★★

『チャイルド・プレイ/チャッキーの花嫁』"Bride of Chucky"
この原題は『フランケンシュタインの花嫁』"Bride of Frankenstein"を明確に意識している。この映画には、ジェニファー・ティリーが風呂に入りながら『フランケンシュタインの花嫁』をTVで見ている場面がある。ただし花嫁とその夫の関係の性質はずいぶんと異なる。★★★

『マンハッタン恋愛事情』"Two Girls and a Guy"
1人の男が二股かけていたのがばれて、男の住むロフトで修羅場が展開されるという映画。その修羅場がちょっとおしゃれなところが「マンハッタン」なんだろう。映画を見ればわかるが、この"Two Girls and a Guy"にはそこそこの意味が込められている。その意味で、この邦題はかなり無粋である。★★

『第一容疑者』"Dream Man"
原題は、主人公のサイキックな女性刑事が見る夢の中に出てくる男性が、犯罪行為の「第一容疑者」であることから来ている。可もなく不可もない邦題。ちなみにリンダ・ラ・プラント原作の"Prime Suspect"も『第一容疑者』である。★★

『キャメロット・ガーデンの少女』"Lawn Dogs"
「キャメロット・ガーデン」という名前の郊外中流住宅地で芝刈りの仕事をする貧乏白人が主人公の映画。原題はその男のことを言っているのに対し、邦題はその男と交流する少女の方に焦点を当てている。それによって映画の印象がずいぶんと変わっていると思われる。『バットマン・リターンズ』"Batman Returns"という映画に『キャット・ウーマンになったOL』という邦題を付けてそれが許されるか、という問題である。★

『陽だまりの庭で』"Le jardin des plantes"
"jardin"は単独で「庭」を意味するとはいえ、これは「植物園」のことである(英語ならbotanic garden)。ドイツ占領下のパリの動植物園を舞台としている。「陽だまり」という言葉がこの映画に合っているかとなると微妙なところ。たしかに老人とその孫娘が「陽だまりの庭」で語らうシーンはあるが、私見では、これはそういうほんわかムードの映画ではない。★★

『クルーエル・インテンションズ』"Cruel Intentions"
このカタカナ邦題は、革命的と言ってもよいかもしれない。「クルーエル・インテンションズ」でOKだと考えることにまず勇気が必要だったと思うが、これを「クルーエル・インテンション」にしなかったことを高く評価したい。悪女サラ・ミシェル・ゲラーが「残酷な意図」を次々と繰り出すわけである。★★★

『CUBE IQ/キューブ・アイキュー』"The Game Room"
人間が狭い部屋に閉じ込められるという設定だけが同じ『CUBE』にあやかって付けられた邦題。それだけでも悪いのに、この後さらに『CUBE IQハザード』という邦題が作られてしまった。この3本はまったく関連のない映画である。この「IQ」の部分は、主人公が頭が良い男であることから連想したのだと思われるが、実際には映画そのものと同様に決定的なバカ。★

『シンプル・プラン』"A Simple Plan"
原作の小説が翻訳出版されたときに付けられた日本語タイトルをそのまま使用。原題の不定冠詞にはそこそこの意味が込められているような気がしてくるが、『ア・シンプル・プラン』は文字列として間抜けに見える。最初は単純だと思っていた計画が、予定外の出来事のせいで複雑化していく。★★★

『裏切りのKiSS』"Judas Kiss"
この邦題では"kiss"のうちの"i"だけが小文字であるが、そのことに別に意味はない。原題はまさに「裏切り者のユダのキス」のこと。★★

『Emmaエマ』"Emma"
どうでもいいことだが、この邦題を素直に読むと「えまえま」になるんだが、それでもいいのだろうか。主人公の女性の名前。ジェーン・オースティンの原作のタイトルはもちろん素直に『エマ』と表記される。★★

『ザ・サバーバンズ』"The Suburbans"
これは、1980年代初頭に一曲だけヒットを飛ばしたという設定のロック・バンドの名前。だから日本語タイトルでも先頭に「ザ」をつけたのだろう。1990年代に見るととことん間抜けであるこのロック・バンドのメンバーたちは、中年期にさしかかって、1990年代的な「サバーバンズ」(郊外居住者)になっているという意味合いも込められているかもしれない。★★★

『ミッドナイト・ムーン』"Dark Secrets"
不可解としか言いようがない。まあソフトコア・ポルノなんで、最初から投げているんだろう。★

『有罪判決/法廷に隠された真実』"The Confession"
よくまあ、このシンプルなタイトルの映画にTVドラマのような邦題を付けたものだ。原題は、主人公が自らの罪を法廷で認めるだけでなく、(ユダヤ教の)神に対しても告白を行うという宗教的な意味合いを持っている。ちなみに、この映画では、真実はどちらかというと法廷内ではなく法廷外に隠されている。★

『トゥモロー・ネバー・ダイ』"Tomorrow Never Dies"
私が思うに、日本映画配給史に残る最悪の邦題の1つである。日本人に三単現のsの存在を忘れさせようという悪だくみ。公開時のコマーシャルで、英語っぽい発音を売りにしているであろうナレーターが、英語っぽい発音で「トゥモロー・ネバー・ダイ」と言っているのを聞いたときには頭が痛くなった。あのナレーターは、あの仕事が来たときに自殺したくなったんじゃないだろうか。★

『ブラボー火星人2000』"My Favorite Martian"
1960年代の同題のTVシリーズの映画化。そのTVシリーズに『ブラボー火星人』という日本語タイトルが付けられていたために、このようになったわけだが、1つ大きな問題がある。この映画の公開年は1999年で、たまたま日本で2000年にビデオ化されたに過ぎない。ビデオ化があと1年遅れていたら、『ブラボー火星人2001』になっていた可能性がある。★

『第一容疑者2』"Human Bomb"
1994年の"Dream Man"という映画に『第一容疑者』という邦題がつけられ、それとは何の関係もないのに、同じパッツィ・ケンジットが主演しているという理由から『第一容疑者2』という邦題でビデオ化されたもの。原題の"Human Bomb"は、爆弾を体にくくりつけたテロリストが出てくることを指している。★

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