クォーターリー・レビュー: 2001年度第4四半期

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概要

2001年度第3四半期の読書メモへの登録件数は51件で、1か月に平均17件。映画メモへの登録件数は40件で、1か月に平均13.3件。前四半期よりもさらに落ち込んだ。この期間中にプレイステーション2用のゲーム、『街ingメーカー』と『ドラゴンクエストIV』に手を出したのが主な原因である。

サイトの開始時からの累積件数は、読書メモ(98年3月に開始)では1130件、1か月に25.1件。映画メモ(99年10月に開始)では619件。1か月に22.9件。

読書メモの51件のうち、フィクションが5件でノンフィクションが46件。ノンフィクションへの偏りが続いている。評価は、5点が11件、4点が8件、3点が20件、2点が11件、1点が1件。点は高い方に偏っている。

映画メモの40件のうち、5点が1件、4点が7件、3点が18件、2点が10件、1点が4件。

mp3.com鑑賞メモは、1999年の11月を最後に更新しなかったが、2002年に入って「鑑賞日記」なるものを開始した。

その他のコンテンツの追加はなかったが、更新記録に上記ゲームの感想を簡単に書いている。

読書メモ

全般

今期は英語の本が6冊。下で取り上げる2冊以外では、写真集の『Hollywood Moms』、フェミニズム批判の評論『The War Against Boys』、インターネットを中心として共有地とイノベーションの関係を論じる『The Future of Ideas』、クリントン批判の『The Final Days』である。

フィクション

5冊のフィクションのうち、5点はおろか、4点のものもないという惨状だった。『王者のゲーム』が3点だが、これはネルソン・デミルのストーリーテリングによる。この恒常的な得点の低さは、かなりの部分、私の側の何らかの問題の表れであろう。

ノンフィクション

46冊のノンフィクションのうち、5点を付けたのは11件。これは相対的に多い方である。

『ベトナムの少女』は、ベトナム戦争時の有名な写真に写っていた少女の、その後の奇妙な人生を描く本で、単純に事実に打ちのめされる。

『漢字と日本人』は、日本語における漢字の位置づけを中国語の専門家らしい視点から論じる本で、そこらの日本語論にはない面白さがある。

『歴史人口学で見た日本』は、ミクロな人口データから江戸時代の社会構造を調べる歴史人口学という学問を紹介する興味深い本。入門書としての完成度が高いという点も注目。

『韓国のイメージ』は、旧作ではあるが、日本人が抱いている韓国のイメージの変遷を追っていく面白い本。『日本(イルポン)のイメージ』の姉妹篇である。

『挿絵画家の時代』は、ヴィクトリア朝の英国の出版事情を、ディケンズとクルックシャンクという二大人物を軸として論じる面白い本。

『Who Stole Feminism』は、1990年代アメリカにおける「ジェンダー・フェミニズム」の隆盛を批判する本。『「知」の欺瞞』などの「フランス現代思想/カルチュラル・スタディーズ批判」と組み合わせて読むと面白いだろう。

『歴史人口学の世界』は、前出の『歴史人口学で見た日本』とほぼ同じ内容。こちらの方が教科書的である。

『南太平洋の日々』は、南太平洋の島嶼国家の歴史と現状を実務家の冷静な視点から論じる面白い本。

『War in a Time of Peace』は、冷戦終了後のアメリカの外交政策(の欠如)を厳しく批判する、ワシントン・インサイダーもののジャーナリズム。圧倒的な迫力である。

『あたりまえのこと』は、小説論/文学論。非常に鋭く面白いし、何よりもやっぱり文章が上手である。

『なぜ太平洋戦争になったのか』は、開国から太平洋戦争へと至った日本の歴史を、心理主義的な立場から論じる本。内容は少し粗いけれども、面白い視点をとっている。

映画メモ

40件のうち、5点を付けたのは1件のみ。

『リストラ・マン』は、アニメーションの『ビーバス&バッドヘッド』の作者マイク・ジャッジによる実写版コメディ。個人的には理想的なさじ加減のコメディであった。

今後の見通し

書籍のフィクションの分野で、日本人作家と、日本に紹介されていないアメリカのエンタテインメント作家という2つのテーマを、もう少し追求してみたいと思っているのだが、当期はまったく手を出せなかった。また、前期に続いて評価が低いものばかりになっているのは、明らかに私の側の問題を示唆している。(1) 数が少ないから、当たりも少ない、(2) 消極的になっていて目新しいものに手を出せていない、(3) アメリカ製エンタテインメントの質が下がっているか、私がそれに飽きている。

ノンフィクションの分野は、(1) グローバリゼーションとアメリカの行方、(2) 外国人が日本語で書いた本、(3) 科学技術の進歩による人間の変容、あたりの大きなテーマを今後も追っていく予定。映画評論には手を出せなかった。

映画は、まあこの調子でやって行こう。旧作を見直すという企画もやってみてもいいかなと思っているのだが、どうなるかはわからない。

検索機能関連の試行錯誤は中断している。時間的に余裕ができるまで先延ばし。

全文検索は、ローカルなステージング・サーバーではNamazuを使って実現しているが、現在のホストで効率的に運用するのは難しそうだ。ホストの移転も含めた長期的な課題。

中期的計画(1年ていどのスパン)

長期的計画(数年ていどのスパン)

2002/1/17

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